在宅でもがんの痛みはコントロールできる——医療用麻薬とPCAポンプによる持続的疼痛管理
- 矢嶋壮眞

- 18 時間前
- 読了時間: 5分

「最期は自宅で過ごしたい」——そう希望するがん患者さんやご家族は少なくありません。しかし、「自宅で痛みに対応できるのか」という不安から、在宅療養への移行をためらうケースも多く見られます。
実は現在、医療の進歩により、在宅でも病院と同水準でがんの痛みをコントロールすることが可能です。この記事では、在宅緩和ケアで使われる「医療用麻薬」と「PCAポンプ」について、患者さんとご家族に解説します。
なぜがんの痛みに医療用麻薬が必要なのか
がんによる痛みは、市販の鎮痛薬や一般的な痛み止めでは十分に抑えられないことがあります。そのため、がん疼痛の治療には「医療用麻薬(オピオイド鎮痛薬)」が用いられます。
「麻薬」という言葉に怖いイメージを持つ方もいらっしゃいます。しかし、がんの痛みに対して医師の管理のもと適切に使用する場合、依存性が問題になることはほとんどありません。むしろ痛みをしっかりコントロールすることで、食事・睡眠・会話など日常生活の質(QOL)を保ちながら、自宅での療養を続けることができます。
PCAポンプとは何か——3つの機能とは
がんの痛みが強くなってきたり、薬を飲み込むことが難しくなってきた場合、注射による医療用麻薬の持続投与が必要になることがあります。このときに活躍するのが「PCAポンプ」です。
PCAとは「Patient-Controlled Analgesia(患者自己調節鎮痛)」の略で、患者さん自身が自分のタイミングで痛みに対処できる携帯型の注入装置です。
PCAポンプは主に以下の3つの機能で成り立っています。
① 持続投与機能(ベース投与)
24時間休まず一定量の薬液を自動で投与し続ける機能です。常に一定レベルの鎮痛効果を維持することで、「気づいたら痛くなっていた」という状況を防ぎます。
② レスキュー投与機能(ボーラス投与)
突然痛みが強くなったとき、患者さん自身がボタンを押すことで追加の薬液が投与される機能です。「痛みが来てから我慢して待つ」必要がなくなり、患者さんの安心感につながります。
③ ロックアウトタイム
レスキューボタンを連続して押しすぎないよう、一定時間は追加投与ができないよう制御する安全機能です。誤って過剰投与になることを防ぎます。
この3つの組み合わせにより、「持続する痛みはベース投与で抑え、突発的な痛みはレスキューで対処する」という、きめ細かな疼痛管理が在宅でも実現できます。
フジ薬局が取り扱うCADD-Solis® PCAとは
PCAポンプにはいくつかの機種がありますが、フジ薬局ではCADD-Legacy PCAの後継機として普及が進む「CADD-Solis® PCA」を取り扱っています。
● 4つの投与モードを搭載
持続・間欠・PCA・随時の4つのモードを自由に組み合わせて使用できます。患者さんの状態や症状の変化に合わせた、より柔軟な疼痛管理が可能です。
● 操作性の向上
画面上に次の操作手順がリアルタイムで表示されるため、医療者にとっても患者さんのご家族にとっても直感的に扱いやすい設計になっています。
● アラーム機能の充実
アラームが発生した際に原因が画面に表示されるため、在宅でトラブルが起きた場合でも迅速な対応が可能です。
● コンパクトで持ち運びしやすい
W10.2×D4.1×H12.7cmのコンパクトなサイズ(約595g)で、ポーチに入れて持ち歩くことができます。ポンプをつけながら外出したり、治療を続けながら日常生活を送ることも可能です。
在宅でPCAポンプを使う流れ
① 主治医による処方・設定
在宅主治医が疼痛の状態を評価し、使用する医療用麻薬の種類・量・投与方法を決めます。CADD-Solis PCAの投与モード・流速・レスキュー量・ロックアウトタイムも医師が指示します。
② 薬局による薬液の準備・供給
処方を受けた薬局が医療用麻薬を調製・供給します。医療用麻薬は厳重な管理が必要な薬品のため、取り扱い体制が整った薬局である必要があります。
③ 訪問薬剤師によるサポート
薬剤師が定期的に自宅を訪問し、ポンプの状態・薬液の残量・副作用の有無などを確認します。操作方法や緊急時の対応についても、患者さんとご家族にわかりやすく説明します。
④ 医師・看護師・薬剤師・ケアマネジャーの連携
在宅での疼痛管理は一人の職種だけで支えるものではありません。状態の変化をチームで共有し、薬の量や投与方法をタイムリーに調整していきます。
フジ薬局の在宅緩和ケア対応
フジ薬局では、医療用麻薬の取り扱いおよびCADD-Solis PCAを用いた在宅疼痛管理の支援に対応しています。
・医療用麻薬の迅速な供給
モルヒネ・オキシコドン・フェンタニルをはじめとする医療用麻薬を常時在庫管理しており、処方後できる限り速やかに対応します。急な症状変化にも迅速に動ける体制を整えています。
・CADD-Solis PCAの取り扱い対応
CADD-Solis PCAの薬液充填・管理・在宅での使用サポートを行います。4つの投与モードを活かした柔軟な疼痛管理が可能で、ポンプの操作に不安を感じているご家族にも訪問時に丁寧に説明します。
・ケアマネジャーが常駐
薬局内にケアマネジャーが4名在籍しており、薬の管理と介護サービスの調整を一体的に相談いただけます。「医療と介護の相談窓口が分かれていて大変」という方にとって、フジ薬局はその橋渡しができる存在です。
「自宅で過ごしたい」という希望を、薬の面から支えます
CADD-Solis PCAと医療用麻薬を使った適切な疼痛管理があれば、がんの痛みが強い状態でも自宅での療養は十分に可能です。大切なのは、対応できる医師・看護師・薬局がチームとして関わること。
在宅緩和ケアへの移行を検討されている方、千葉市中央区・東千葉エリアで対応できる薬局をお探しの方は、お気軽にフジ薬局へご相談ください。


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